宝塚で自家焙煎珈琲といえば、絶対に外せないお店の一つが山本丸橋のみさご珈琲です。
今更ですが、みさご珈琲は喫茶店ではなく焙煎工房なんだな、と看板を見てしみじみ。
窓ガラスにはおなじみの個性的なドリップバッグのジャケットがずらり。その奥には仄暗く雰囲気のある店内の様子が見えます。
しばらくイートインができず、再開を待ち望んでいたので、久しぶりに前を通ってこの看板を見た時は心の中で小躍りしました。
昨年の11月から再開されていたとのこと、気付くのが遅かったです…
そして後日来店。
インパクトのある猛禽類の絵画と黒いソファ、渋いです。
みさご珈琲のお店の肩書きは焙煎工房です。
客席はあるものの、本来は職人が焙煎をする場所。放つ空気はカフェのそれよりも重厚さを感じます。
くすんだ青と白熱球の明かりがいい雰囲気のコーナーには、他府県にもみさご珈琲の存在を知らしめている例のドリップバッグが並びます。
訪れた日は2月初旬、バレンタイン仕様のものがたくさんありました。
カウンターの奥には直火式の焙煎機が数台並びます。
焙煎中は店内がスモーキーになることもあるそうですが、そんな中でコーヒーが味わえるのも焙煎所ならではといえるでしょう。
カウンターの上の大きなメニューボードには亜麻、珊瑚、琥珀といったここらしいクセのあるネーミングのブレンドメニューが並びます。
唐突ですが、こちらは同じく山本エリアにある菅屋の人気商品バタどらです。
来店前に電話でイートインの内容を問い合わせたところ、フード提供はしてないですが持ち込みオッケーですよとのこと!つまり自分好みのフードに合わせてコーヒーも選んでもらえるということ、しかもみさご珈琲です。これは期待するしかありません。
で、選んだのがバタどらというわけです。
↓↓持ち込みの注意点↓↓
※においの強いフードはご遠慮ください。
※リベイクはできません。
バタどらを買ってきたことをバリスタに告げます。
バタどらと言うだけで通じるのは地元ならではでうれしいですね。
みさご珈琲は中深煎りが基本、その中からバタドラに合うブレンドを2種類提案してもらいました。
すっきり系かディープ系か。
迷いましたが今回はすっきり系の"天使で悪魔で王様ブレンド"を選択。
更に淹れ方も選べます。
バタどらがしっかりした味なので、濃い目に抽出するのがおすすめとのこと。もちろんそれでお願いしました。楽しい体験です。
カウンターの横にはコーヒー豆が入った缶がずらり。
みさごコーヒーはブレンドの種類が多いのが特徴で、聞くとその数は3桁とのこと!
そのため小型の焙煎機で少量づつ焙煎しているのだそうです。
バリスタが丁寧にハンドドリップ。
コーヒーの香りが立つ空間で、抽出を眺めながら待つのもいい時間です。
抽出完了。Lotusのビスケットも添えていただきました。丁寧に淹れられた感じが伝わってきますね。
実にいい眺め。バタどら用にお皿まで用意していただきました。おそらくバタどらに合ったデザインをチョイスして下さったと思われます。
まずコーヒーをひと口。直火ならではの少しスモーキーな感じと、中深煎りながら深煎りの如くしっかりとした深さと奥行きを感じる濃い味わい。
バタどらをひと口食べてコーヒーをもうひと口。濃くまろやかな口当たりが更に際立ち、そのあとにバタどらの生地の卵感がふわっと浮かび上がりました。
そして最後にコーヒーがきゅっと引き締めてくれます。
バリスタのチョイスと技術、最高です。
焙煎工房の雰囲気の中でバリスタが淹れたコーヒーを飲めるという贅沢、しかも自分好みのフードを持ち込み、それにあったコーヒーを淹れてもらえる。
これはなかなか他所では体験できません。
次はどんなフードにしようかと想像するだけで、楽しくなりますね。
店名:珈琲焙煎工房 みさご珈琲
所在地:宝塚市山本丸橋1-5-31
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記事/写真 HT